TomoShop® は、コーンビームCT再構成・ボリューム可視化および画像計測機能を有する統合ソフトです。
市場の需要に応じて、TomoShop® は次の五種類の商品を提供しております。
F Ediotion シリーズ Helix Ediotion シリーズ
Viewer シリーズ HT Ediotion シリーズ
無料 Player
TomoShop® の基層となるTomoShop® ライブラリーは、2008年から開発を始めた高速・
高画質・高汎用性を追求した高機能画像解析ソフトモジュールであります[1]。
X線やγ線などを用いて対象物体を非破壊的に検査できるコーンビームCT装置において、
撮影した透視画像から対象物体の3次元断層像を得るCT再構成部分は、
膨大な計算を必要とし、計算時間が長くなる問題点があります。
また、撮影する時に起きるハード的なノイズと補正誤差などの影響は、
従来の手法[2]でCT再構成するとアーチファクトが生じ、
ユーザーに正確な情報を伝えることが難しいと言う問題点があります。
他に、従来のCT再構成法は、標準な円軌道コーンビームCT装置にしか適用できない問題点があります。
近年、非破壊検査およびバイオ研究用のX線CT装置は、マイクロCTからナノCTに進み、
3次元断層像のサイズも何百メガバイトからギガバイトに膨大化され、
ボリューム可視化および計測機能方面で、処理スピードアップの要望が出ています。
弊社は、上述の高速・高画質・高汎用性などの要望に応じて、TomoShop
® を開発しました。本ソフトを用いてCT再構成、ボリューム可視化および計測を行う場合、必要なハードウェアのシステム動作環境は次のとおりです。
- CPU:Pentium IV以上のCPU(64bit Core2以上を推奨)
- メモリ:4GB以上(8GB以上を推奨)
- GPU:NVIDIA社製、CUDAサポート
- 電源: 650W以上(推奨)
また、必要なソフトウェアのシステム動作環境は次のとおりです。
- Microsoft 10/11の64ビットのプラットフォーム
- Microsoft .NET 6.0
- 最新のNVidia GPUドライバー
TomoShop® が、膨大な計算量を必要とするコーンビームCT再構成・
ボリューム可視化および計測方面において、
高速化を実現した理由は「C言語で利用できる浮動小数点並列プロセッサ」である
NVIDIA社のG80シリーズのGPUを利用したからです。
NVIDIA社のG80シリーズのGPUを汎用プロセッサとして取り扱うためには、
CUDAアーキテクチャでプログラムを書く必要があります。
TomoShop
® では、弊社独有の技術を用いて、CT再構成画像のアーチファクトを軽減し、
高画質のCT再構成画像が得られるようにしました。
- ノイズが含まれている撮影画像に対してノイズ軽減処理を行う
- 数学的にもっと正確なCT再構成アルゴリズム(TFDK, CFDK)[1,3]を使う
- ノイズと補正誤差の事前情報をCT再構成アルゴリズムのステップに入れてCT再構成を行う
高汎用性の方面において、TomoShop® はCT再構成機能を円軌道のほかに、
ヘリックス軌道・楕円軌道・多角形軌道など非標準な撮影軌道にも拡張した手法[1]は、
ハード的に起きる幾何誤差を自動的に抽出できるフォーカシングにもつながっています。
[1] 李 美花、工藤博幸,
CUDAによるコーンビームCT画像再構成の高速化とツールキット開発
,
映像情報メディカル, Vol. 40, No. 13, pp. 1194-1198, 2008年12月.
[2] L.A. Feldkamp, L.C. Davis and J.W. Kress,
Practical Cone-Beam Algorithm
,
J. Opt. Doc. Am. A 1, pp. 612-619, 1984.
[3] M. Grass, T. Koehler and R. Proksa,
3D Cone-Beam CT Reconstruction for Circular Trajectories
,
Phys. Med. Biol. Vol. 45, No. 2, pp. 329-347, 2000.